【薬膳の効能】ぶどうの効能 ワインとの違いは?
ぶどうの主な効能
平性
1. 気血を補う
2. 津液を生み出し、渇きを止める
気血不足の人におすすめ
ぶどうは気と血を補います。
気血が不足すると疲れやすい、顔色が白っぽい(またはくすんだ色)、めまい、立ちくらみ、食欲がない、胃もたれしやすい、風邪をひきやすいなどの症状が起こります。
このような気血不足の改善にぶどうは役立ちます。
体に潤いを与える
ぶどうは津液を生み出し、口や喉の渇きを止める作用もあります。
専門的には肺陰虚の人に適応します。肺の乾燥による咳、痰(時に血が混じる)、喉の渇きなどの改善に良いでしょう。
ワインとの違い
ワインは「血を巡らし、気を増やして胃を温める」のが主な効能です。
※ワインの効能はこちら
「気を補う」作用はぶどうと共通ですが、巡らして温める作用はワイン特有の作用ですね。
つまりワインが合うのは寒証で、特に血瘀証、気虚証、陽虚証の人ということになります。
ワインは醸造過程で発酵させます。発酵によって温め作用が備わるのではないかと私は考えます。そして私の経験からすると、胃熱をもっている方は要注意かと。ワインは「暖胃」作用があり、実際、胃を温める力が強いように感じます。
参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中葯学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献
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