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【薬膳の効能】生姜と乾姜の効能と違い

生姜(しょうきょう)の主な効能

温性
1. 発汗させる
2. 胃腸を温める
3. 吐き気や咳を止める

生姜は風寒感冒の食薬

生姜は発汗作用があり、中医学では風寒感冒の治療に使われます。
※生姜を生薬(日本薬局方)として使う場合は、生の生姜を乾燥させたものを使います。呼び名も「しょうきょう」に変わります。

風寒感冒とは体や手足が冷えてゾクゾク悪寒が強く、汗はかきません。そして頭痛、関節痛などが見られ、熱は微熱程度です。風邪の初期段階をイメージしてください。

専門的には風寒表証と言い、体表(体の浅い部分)に風寒の邪気がとりつくと、上記の症状が起こります。

この場合は生姜で発汗させて体表の風寒邪気を飛ばすことで、邪気が体内に侵入する前に感冒を治すことができます。
ただし悪寒はあまりなく発熱だけのような別のタイプの感冒の場合は生姜は使えません

補足説明 悪寒がひどくゾクゾクする風邪(熱は微熱程度)は、なるべく早い段階で生姜をすりおろして熱湯を注ぎ、熱いうちに飲んで発汗させます。シナモンや黒砂糖を合わせてもOKです。

また生姜は脾胃肺を温め、吐き気や咳を止める作用もあります。

乾姜の主な効能

熱性
1. 胃腸を強力に温める
2. 肺を温め、痰飲を取り除く

生姜を蒸して乾燥させると「乾姜」になる

生姜を加熱(蒸す、湯通しなど)すると、体の内側を温める作用がメインになります。(発汗作用はあまりなくなります)

乾姜は脾胃と肺を温めます。お腹が冷える方、冷えによる下痢、冷えて咳が出る時、透明な痰や鼻水が出る時は乾姜が合う場合が多いです。

ポイント 生姜と乾姜の一番の違いは加熱の有無です。生姜は非加熱で基本的に発散して熱をとどめません。一方、乾姜は加熱処理がなされ体の内側に熱をとどめる性質があります。
どちらが良いかは状況で変わります。体に合わせて使うことが大切です。

 

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