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【薬膳の効能】くわい(慈姑)|肺を潤し咳を止め、血の巡りを整える

中医学の定義においてくわい(慈姑)は、微寒の性質を持ち、体や血の余分な熱を下げるとともに、肺を潤して咳を止める効能を持つ食材です。

血の流れを活性化する作用もあり、咳や痰、熱による出血、血行不良による生理痛の改善などに適しており、おせち料理では縁起物として重宝されています。

くわいの煮物

中薬学的データ 🍵 医食同源

性味:平〜微寒・甘 / 帰経:肺・胃・肝 / 分類:清熱化痰

くわいの薬膳的効能と特徴

  • 清熱止咳せいねつしがい:肺を潤し、熱による咳や痰をしずめる
    肺に潤いを与えて咳や喘息を鎮めます。中医学には「肺は潤いを好み、乾燥を嫌う」という言葉がありますが、くわいは乾燥による咳の治療に適した食材です。
  • 涼血活血りょうけつかっけつ:血の熱をとり、巡りをスムーズにする
    体や血の熱を取り除くことで、熱による出血傾向を和らげます。また血の流れを活性化するため、生理痛が重い方や常に血が滞りがちな血瘀(けつお)タイプ の方にもおすすめです。
💡 知っておきたいポイント
大きな芽が出る姿から「芽出たい(めでたい)」の象徴とされるくわいですが、性質は微寒です。冷えが気になる方は、生姜や味噌などの「温める食材」と一緒に調理してバランスをとりましょう。含め煮や素揚げにすると、ほっくりと潤う仕上がりになります。他のおめでたい食材の効能は【おせち特集ページ】もあわせてチェックしてみてくださいね。
適応
咳・痰・血熱・血行不良
相性UP
鶏・海老・銀杏・生姜
用途
おせち料理・素揚げ

講師のひとりごと

お正月料理の名脇役、くわい。その独特のほろ苦さには、体の中にこもった余分な熱を鎮めてくれる優しさがあります。ただ単に「芽が出るから縁起が良い」というだけでなく、お酒を飲んだり濃い味付けが続いたりするお正月の体に、血の巡りを整えてくれるくわいはとても理にかなっています。私は皮をむく時の変色を防ぐために酢水を使ったりして、その美しい白さを楽しみながらお料理しています。

参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中薬大辞典』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献

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