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【薬膳の効能】小豆は捨てる、排泄、取り除く。ささげとの違い|胡桃の庭

薬膳では、小豆(赤小豆)は微寒性の性質を持ち、体内の余分な水分を強力に排泄してむくみを取り、熱や毒素を体外へ捨てる効能を持つ食材です。

体が重だるいむくみ体質や、赤く腫れた吹き出物、湿熱による肌トラブルのケアに非常に適しています。

小豆茶
小豆茶(胡桃の庭の薬膳より)

小豆の基本データ

性味:甘・酸・微寒
帰経:心・小腸
主な効能:利水消腫・解毒排膿
分類:利水滲湿

小豆の主な薬膳的効能

  • 余分な水を巡らせ、むくみを捨てる : 利水消腫りすいしょうしゅ
    体内の水の巡りを改善し、不要な水分を尿として排泄します。専門的には「水湿・痰飲(たんいん)タイプ」の方に適しており、体が重だるい時や脚のむくみ改善に役立ちます。
    ちなみに小豆は「赤小豆(せきしょうず)」という利水滲湿薬(余分な水を排泄する薬)でもあります。
  • 熱と毒素を取り除き、腫れを鎮める : 解毒排膿げどくはいのう
    体内の熱をとり、毒素を排出する作用があります。赤く腫れた吹き出物や化膿したできもの、痒みを伴う炎症性の湿疹などのケアに向いています。特に「湿熱(しつねつ)体質」の方におすすめです。
  • 心(しん)の熱を鎮める : 清心除煩せいしんじょはん
    中医学では「小腸」は「心」とつながっていると考えます。小豆が小腸の熱を尿として出すことで、心の熱(イライラや不安感)を鎮める助けにもなります。

小豆

💡 薬膳の知恵:むくみ取りには「お砂糖」は控えるのが正解
むくみをとりたい場合は砂糖は使わない方が良いでしょう。甘味は「補益」の作用があるため、栄養や水分を体に引き込む作用があります。「甘く煮た小豆」は水の排泄作用が弱まりますので、むくみをとりたい場合はシンプルに小豆を煮だして「小豆茶」にするか、塩、昆布だしなどで小豆を炊いて煮豆でいただくのが、薬膳的なコツです。

適応
むくみ・吹き出物・体の重だるさ
相性
昆布(利水効果UP)・かぼちゃ
注意点
頻尿や乾燥がひどい時は控えめに

講師のキッチンから

江戸時代には脚気のむくみ取りにも使われたという小豆。まさに「出す」ための名手です。現代では小豆に含まれるサポニンが脂質の酸化を抑える働きも注目されていますね。私も体が重いなと感じる時は、シンプルに小豆だけを煮た「小豆茶」を飲みます。似ているようで実は効能が違う「ささげ」との使い分けを知ると、薬膳はもっと楽しくなります。

執筆者:Emiko Ohneda(胡桃の庭 講師)

小豆の薬膳・よくある質問

Q1. 小豆とささげの違いは?
A. 見た目の似ている両者ですが、一番の違いは「加熱時の煮崩れ」と「効能」です。小豆は煮崩れしやすく「デトックス(出す)」が中心。対してささげは煮崩れしにくいためお赤飯に重宝され、「滋養(補う)」の力が強いのが特徴です。むくみをとりたい時は小豆、元気を補いたい時はささげ、と使い分けましょう。

Q2. 毎日食べても大丈夫ですか?
A. 水分を出す力が強いため、もともと乾燥肌の方や、尿の回数が多すぎる方が毎日大量に食べるのは控えましょう。体調と相談しながら取り入れてください。

Q3. 市販のあずき缶でも効果はありますか?
A. 市販のものは多くの場合が砂糖が含まれているため、デトックス効果は弱まります。効果を期待するなら、乾燥小豆から煮るか、無糖のレトルト小豆を選ぶのがおすすめです。

参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中医飲食営養学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献

効能を「知る」ことは第一歩。
次は、自分の体質に合う食材を選べる自分になること。そのための道筋があります。

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