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【薬膳の効能】大麦(おおむぎ)|食べ過ぎの膨満感・むくみが気になる人に「胃腸の掃除役」

薬膳では、大麦(おおむぎ)は涼性の性質を持ち、「脾」と「胃」を整えながら、余分な熱と水分を穏やかに取り除く食材です。

食べ過ぎによる膨満感や消化不良を和らげ、体に溜まった余分な水分の排出を助けます。麦茶、味噌、ビールなど、日本の食文化に深く根ざした穀物でもあります。

大麦(おおむぎ)の薬膳的効能

薬膳における大麦の基本データ

性味:甘・鹹・涼
帰経:脾・胃
主な効能:健脾和胃・消食・清熱利水

大麦の薬膳効能解説

  • 健脾和胃けんぴわい消食しょうしょく : 脾胃を整え、消化を促進
    胃の気の昇降をととのえ消化を促進 。食べ過ぎや消化不良による膨満感を解消します。
  • 清熱利水せいねつりすい : 余分な熱を冷まし、水分を排出
    涼性の性質により体の余分な熱を冷ましつつ、滞った水分の排出を促します。水湿が溜まりやすい方やむくみが気になる方、体が火照って尿の出が悪いタイプなどにに適しています。

💡 薬膳の知恵:麦とろの理にかなった組み合わせ
日本では大麦はみそ、しょうゆ、麦茶、ビール、焼酎などの原料としても古くから利用されてきました。家庭では押し麦と丸麦を使うことが多いと思います。丸麦は加工の際に熱を加えていないので、大麦本来の味が楽しめます。「麦とろ」の麦めしと山芋の組み合わせは、胃の働きを高めて食べたものを消化させ、体に気(エネルギー)を補います。

適応
消化不良、膨満感、消渇
相性
麦とろご飯・麦茶・味噌
注意点
特になし

講師のキッチンから

大麦をスープに加えると、とろっとしてとろみづけになります。薬効を取りながらとろみづけができるので、私は状況に合わせて使っています。
また、うるち米のところで「脚気」のお話をしましたが、脚気を治すには麦飯を食べるのが一番早いともいわれます。ただしよく噛まないと大麦自体は消化が悪く、上記の効能は発揮しにくいように思います。しっかり噛んで召し上がってくださいね。

執筆者:Emiko Ohneda(胡桃の庭 講師)

大麦の薬膳・よくある質問

Q1. 夏に麦茶を飲むのは、薬膳的にも理にかなっていますか?
A. はい。大麦は涼性で余分な熱を冷まし、水分代謝を助けるため、暑い季節に麦茶を飲む習慣は薬膳の視点からも理にかなっています。体に熱がこもりやすい方には特におすすめです。

Q2. 大麦とハトムギ(薏苡仁)は似ていますが、どう違いますか?
A. どちらも余分な水分を排出する作用がありますが、大麦は「消食(消化を助ける)」が得意、ハトムギは「滲湿(水を下に浸み出させる)」に特化しています。膨満感や食べ過ぎには大麦、むくみや肌荒れにはハトムギ、と使い分けると効果的です。

Q3. 押し麦と丸麦、薬膳的に違いはありますか?
A. 薬効に大きな差はありませんが、丸麦は加工時に熱を加えていないため、大麦本来の性質がより保たれています。消化力に自信がある方は丸麦を、胃腸が弱い方は押し麦の方が食べやすいでしょう。

参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中医飲食営養学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献

効能を「知る」ことは第一歩。
次は、自分の体質に合う食材を選べる自分になること。そのための道筋があります。

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