【薬膳の効能】栗(くり)|”腎果”と呼ばれる甘み|食の細さ・足腰の衰え・耳鳴りが気になる方に
食が細く下しやすい、足腰が重だるい、耳鳴りや加齢による変化が気になる——薬膳では、栗は消化吸収力を養い、気を補う木の実とされます。
栗は、主に気虚タイプ、寒証の方に向き、お腹も足腰もほっこり支える、滋養の木の実。効能と「どんな時に食べたらよい?」を、あわせて紹介します。

栗の薬膳プロフィール
帰経:脾・胃・腎
主な効能:補気健脾・補腎・活血止血
栗の薬膳効能|わかりやすく
- 胃腸を整え、気を補う
- 腎を養う
講師のキッチンから
栗は、ホクホクとした甘みで心まで温めてくれる大好きな食材です。教室でも、栗ときのこを合わせたごはんは秋から冬にかけての定番メニュー。中医学でいう「腎」の力は、私たちが若々しく活動し続けるためのエネルギー源です。最近ちょっと疲れが抜けにくいな、足腰が重いなと感じたら、栗のパワーを借りてみてください。おいしく食べる養生こそ、一番のエイジングケアになりますね。
食が細く、お腹を下しやすい人に
薬膳では、栗は消化吸収の要である脾を養い、気を補う効能があります。疲れやすい、食欲がわかない、食が細く、食べたものを消化しきれずお腹を下しやすい方の養生に向いています。
足腰の衰え・加齢による変化が気になる人に
栗は「腎果」とも呼ばれ、成長や老化に関わる腎を養う効能もあわせ持ちます。足腰が重だるい、耳鳴りや耳が遠いなど加齢による変化が気になる方の養生にも良いでしょう。
また、栗は血の巡りをととのえる性質もあり、巡りの停滞が気になるときにも合います。
効能通りにいかない人も…
薬膳の目で見ると、栗はすべての人に合うわけではなく、むしろ負担に感じる人もいると思います。例えば、気が滞りがちの方にとっては、甘くほっくりした栗が消化に重く感じられ、さらに張りやすくなることもあります。量を少なめにしてよく噛むことが、その人にとっての養生法と言えます。
情報通りにいかない違和感に気づけたあなたは、すでに薬膳の入り口におられます。
なぜ、同じ食べ物で結果が分かれるのか?
効能はブーメラン——強く効くものほど、強く外れる ≫
食が細い、お腹を下しやすい、疲れやすい、足腰が重だるい、耳鳴り、加齢による変化
栗ごはん(秋の養生の定番に)、栗ときのこの炊き込みごはん(脾腎を養う一品)、蒸し栗(そのまま胃腸にやさしく)
お腹が張りやすい方・消化が滞りがちな方・便秘がちな方は少なめに。
参考文献:『中薬大辞典』、『中葯学』(上海科学技朮出版社)、『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中医飲食営養学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献
※ 本ページは中医薬膳の伝統知識にもとづく教育コラムです。中医学独自の概念・用語にもとづく表現を含みます。特定の効果を保証するものではなく、医療・診断・治療の代替を意図するものではありません。体調や服薬の個別判断は、医師・薬剤師等の専門家にご相談ください。





