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【薬膳の効能】里芋|胃腸を整え、むくみや「しこり」を解消

薬膳では、里芋(芋頭)は平性の性質を持ち、弱った胃腸の機能を整えるとともに、体内に溜まった余分な水分や「しこり」を解消する効能を持つ食材です。

消化不良でお腹が張る時や、むくみ、腫れ物が気になる時のケア、そして現代医学でいうリンパ節の腫れなどの緩和に非常に適しています。

黒米と里芋と昆布のごはん
黒米と里芋のごはん(胡桃の庭の薬膳)

里芋の基本データ

性味:平・甘・辛
帰経:脾・胃
主な効能:和胃、寛中、化痰、散結
分類:補気薬(あるいは化痰薬)

里芋の主な薬膳的効能

  • 胃の働きを整え、消化を助ける : 和胃寛中わいかんちゅう
    胃の機能が低下して、お腹が張ったり吐き気やゲップが出たりする時に向いています。正常な「胃の気」を降ろすことで、消化不良による不快感を和らげます。
  • むくみや「しこり」を解消する : 化痰軟堅かたんなんけん
    体内の余分な水分が滞ってできる「痰(たん)」を取り除きます。むくみの解消だけでなく、痰が固まってできた腫れ物やしこりを柔らかくして散らす作用があります。
  • 体内の毒を出し、腫れを鎮める : 解毒消腫げどくしょうしゅ
    専門的には「瘰癧(るいれき:結核性頸部リンパ節炎)」などの症状に適応するとされ、古くから体内の不要な塊を解消する食材として重宝されてきました。

💡 薬膳の知恵:里芋の「粘り」が守るもの
里芋独特のぬめり成分(ガラクタンなど)は、胃の粘膜を保護し、免疫力を高める働きがあります。中医学でいう「脾胃(ひい)」はエネルギーの源。ここを優しく守りながらデトックスしてくれる里芋は、現代人の強い味方です。

適応
胃の不快感・むくみ・しこり
相性
昆布(さらにしこりを散らす)・生姜
注意点
生食は厳禁。しっかり加熱してアクを抜くこと

講師のキッチンから

食べ過ぎが続いて胃腸が重くなってしまった時、私はまず食事の量を減らし、蒸した里芋を腹八分目程度食べるようにしています。余計なものを出し、胃の気を整えてくれる里芋は、冬の体調管理のお助け食材。特に旬の時期の里芋は格別の美味しさですね。

執筆者:Emiko Ohneda(胡桃の庭 講師)

里芋の薬膳・よくある質問

Q1. 皮を剥く時に手が痒くなるのを防ぐには?
A. 手や里芋を濡らさずに剥くか、酢水に手をつけてから作業すると痒みが抑えられます。薬膳的には「アク」も成分の一部ですが、無理せず安全に調理しましょう。

Q2. ダイエット中に食べてもいいですか?
A. はい。食物繊維が豊富で満腹感も得られやすく、「痰湿(余分な水分と汚れ)」を出す力があるため、むくみ太りが気になる方に適しています。

Q3. おすすめの組み合わせはありますか?
A. 「昆布」との組み合わせはとてもおすすめです。昆布もしこりを散らす(軟堅)作用があるため、里芋と一緒に煮ることでデトックス効果がさらに高まります。

参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中医飲食営養学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献

効能を「知る」ことは第一歩。
次は、自分の体質に合う食材を選べる自分になること。そのための道筋があります。

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