【薬膳入門】薬膳と漢方から見た 「感冒」
日本で言うところの風邪(かぜ)は、中医学では「感冒」と呼ばれる外感病にあたります。
多くの場合は風邪(ふうじゃ)が関与し、人間に対して風邪が迫ってくると、まず体表に取りついて色々な症状を引き起こす、というのが中医的な捉え方です。
代表的な外邪として「風寒邪」「風熱邪」があります。
2つの外邪に共通するのは「悪寒」と「発熱」です。
風寒邪は悪寒が強く、発熱は弱く、汗はあまり出ません。
この場合、薬膳では「辛温解表の食物(ネギ、生姜、紫蘇など)」で治します。
一方、強い発熱がみられ、悪寒は弱い場合は風熱邪と判断し、
薬膳では「辛涼解表の食物(ミント、菊花、桑の葉など)」で治します。
上記はあくまで感冒の初期に限定した話ですが、早い段階で発見できれば身近な食物で治すことができます。


ねぎのピクルス(胡桃の庭の薬膳より)
長ねぎの主な効能温性
1. 発汗させる
2. 寒邪を追い払い、体を温める長ねぎの白い部分は薬
長ネギの白い部分は「葱白(そうはく)」という辛温解表薬でもあります。(辛温解表とは辛温の薬で体を温め、風寒の邪を...