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【薬膳の効能】もち米・餅(もちごめ)|冷え・慢性下痢・多汗に。『お腹を温める滋養食』

薬膳では、もち米は温性の性質を持ち、お腹を温めて「気」を力強く補い、慢性的な下痢や多汗を改善する滋養食です。

冷えからくる下痢や、何度もトイレに行きたくなる頻尿、漏れ出る汗などを止める「固渋」の働きがあります。冬の養生や虚弱体質の方の味方です。

餅米の薬膳的効能

薬膳における餅米の基本データ

性味:温・甘
帰経:脾・胃・肺
主な効能:補中益気・件脾止瀉・収斂止汗

餅米の薬膳効能解説

  • 補中益気ほちゅうえっき : 中焦を補い、気を増やす
    胃腸を元気にし、全身のエネルギー不足(気虚)を改善します。
  • 健脾止瀉けんぴししゃ : 脾を温め、下痢を止める
    冷えによる下痢や軟便を、内側から温めて改善します。
    お腹が冷えて慢性的な下痢が続く気虚(ききょ)タイプ や、冷えが強い寒証(かんしょう)タイプ の方の活力アップに最適です。
  • 固渋こじゅう : 排泄を渋らせ、体の内側にとどめる
    漏れ出るものを引き締める働きがあり、下痢、汗の出すぎ、頻尿、寝汗などを止める作用があります。
    逆に、尿の出が悪い時や便秘の時には不向きな側面もあります。

💡 薬膳の知恵:賢い「寒熱の調整」
もち米は温性が強いため、体に熱を溜めている方や吹き出物がある時は工夫が必要です。例えば、お餅に寒涼性の「大根おろし」を添えるのは、餅の熱を大根の涼性で中和する、薬膳の「寒熱の調整」 の素晴らしい知恵。お雑煮やお餅をいただくお正月の養生バランスについては【おせち特集ページ】もあわせてご覧ください。

適応
脾胃虚寒、慢性下痢、多汗、頻尿
薬膳例
栗おこわ・中華ちまき・お餅
注意点
便秘・尿の出が悪い時は控えめに。熱証、湿熱、痰湿の人は常食は避ける

講師のキッチンから

寒い冬にお雑煮をいただくと、お腹の底からじんわりと温まって元気が湧いてくるのを感じますよね。私自身、疲れた時にお餅を食べると、理屈抜きで体がシャキッとするんです。もち米はまさに「食べるエネルギー」。ただし、引き締める力が強いので、お腹が張りやすい時や便秘気味の時は少しお休みして、自分の体と相談しながら楽しんでくださいね。薬膳の基本「寒熱の調整」を意識すれば、お餅は冬の強力な味方になります。

執筆者:Emiko Ohneda(胡桃の庭 講師)

 

餅米(もちごめ)の薬膳・よくある質問

Q1. もち米は太りやすいですか?
A. もち米はうるち米より粘り気が強く消化に時間がかかるため、少量でも満腹感が得られます。薬膳的には「補中益気」で気を補う力が強い食材ですが、食べ過ぎると痰湿を生みやすくなります。適量を守ることが大切です。

Q2. お餅を食べる時、薬膳的におすすめの食べ方はありますか?
A. もち米は温性が強いため、涼性の食材と合わせるのが理にかなっています。お餅に大根おろしを添えるのは、餅の温性を大根の涼性で中和する「寒熱の調整」の知恵です。お雑煮に冬野菜を合わせるのも同じ考え方です。

Q3. 便秘がある時にもち米は避けた方がいいですか?
A. はい。薬膳的には、もち米には「固渋」の作用があり、引き締める力が強いため、便秘や尿の出が悪い時は控えめにしてください。逆に慢性下痢や多汗、頻尿など「漏れやすい」症状がある方には、この引き締める力が役立ちます。

参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中医飲食営養学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献

※ 本ページは中医薬膳の伝統知識にもとづく教育コラムです。中医学独自の概念・用語にもとづく表現を含みます。特定の効果を保証するものではなく、医療・診断・治療の代替を意図するものではありません。体調や服薬の個別判断は、医師・薬剤師等の専門家にご相談ください。

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