【薬膳の効能】ひじきの効能 3つのポイント
ひじきと金針菜の煮物(胡桃の庭の薬膳)
ひじきの主な効能
寒性
1. 余分な水分を排泄する、熱をとる
2. しこりを軟らかくする
3. 血を増やす
熱と余分な水をとりのぞく
ひじきは寒性で体の熱をとります。また体内の水分代謝を高めてむくみを取り、痰を解消します。
中医学の「痰」とは滞った水分が凝集したものを指し、肺だけでなく全身に生じる可能性があります。(西洋医学の痰とは概念が異なります)
専門的には「湿熱タイプ」の人に合います。
ひじきのサラダ (胡桃の庭の薬膳)
しこりを軟らかくする
ひじきは硬いものを軟らかくする作用もあり、腫瘤や腫瘍などの「塊」を軟らかくします。
中医学では特に首のしこり(現代の頸部リンパ節結核、甲状腺腫など)の治療に使われることがあります。
血を増やす
ひじきは血を増やす作用もあります。血虚タイプの方は積極的に取り入れると良いでしょう。
ただし血虚証の方は冷えていることが多いため、この場合はひじきに温性のものを合わせると尚良いと思います。
ひじきの効能は昆布やわかめの効能と似ています。痰を解消し、しこりを軟らかくする作用は海藻類共通の薬効と言えます。
参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中葯学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献
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