【薬膳の効能】柿と干し柿のちがいとは?|乾燥した「肺」を潤す守護者
薬膳では、柿(生)は寒性で熱を冷ます力が強く、干し柿(柿餅)は微温性で肺を潤し止血を助ける効能を持つ食材です。
生柿はのぼせや二日酔いに、干し柿は空咳や慢性的な肺の乾燥、そして冷えが気になる時の養生に非常に適しています。

柿・干し柿の基本データ
干し柿:微温・甘・渋 / 肺・脾
主な効能:潤肺止咳・解酒毒(生)・止血(干)
分類:止咳平喘薬
柿と干し柿の主な薬膳的効能
- 肺を潤し、乾燥による咳を止める : 潤肺止咳
柿と干し柿に共通するのは、乾燥した「肺」を潤す作用です。秋の空気が乾燥して出る空咳などの改善に役立ちます。自然界が乾燥する時期にこの実がなるのは、まさに自然の摂理ですね。 - 【生柿】体の熱をとり、酒毒を解消する : 清熱解酒
生柿は「清熱」作用が強く、体の余分な熱を取り去ります。またアルコールの分解を助けるため、二日酔いや熱っぽいのぼせがあるときに最適です。 - 【干し柿】体を冷やさず、止血を助ける : 温肺止血
干すことで性質が「微温」に変わるため、冷えが気になる方でも安心して食べられます。肺を温めながら潤し、吐血や下血といった出血症状を抑える働きもあります。

💡 薬膳の知恵:柿のヘタは「しゃっくり」の薬
捨ててしまいがちな「柿のヘタ」は、中医学では「柿蒂(してい)」という立派な生薬です。逆流する気を下ろす力が強く、止まらないしゃっくりを改善する漢方薬の材料として使われています。
空咳・二日酔い・肺の乾燥
大根・白ごま・春菊
生柿は冷やすので、胃腸が弱い人は控えめに
講師のキッチンから
柿は生では寒性で体の熱を取り去りますが、干し柿は微温に変わり、冷やす作用はなくなります。干す段階で太陽(陽気)を浴びで水分が減ることで、冷やす「寒」から温める「陽」の性質を帯びていきます。中医学を学ぶと、加工の過程そのものが「陰陽のバランス」を整えていることに気づかされます。
柿の薬膳・よくある質問
Q1. 干し柿の周りの白い粉は何ですか?
A. 「柿霜(しそう)」と言って、柿の糖分が結晶化したものです。中医学では喉の炎症や肺の熱を鎮める薬効があるとして大切に扱われています。
Q2. 柿を食べるとなぜ「体が冷える」と言われるの?
A. 生の柿は非常に「寒性」が強く、熱を冷ます力が強いためです。暑がりの方には良いですが、冷え性の方は「干し柿」を選ぶか、温かいお茶と一緒に少しずつ食べましょう。
Q3. 食べ合わせで注意することはありますか?
A. 蟹などの寒性の性質が強いものと一緒に食べると、お腹を冷やしすぎて腹痛の原因になると言われています。性質の極端な組み合わせには注意しましょう。






