【薬膳の効能】小麦の効能 小麦粉と小麦の違いとは?
小麦粉・小麦の主な効能
小麦粉(精白粉)・温性
小麦・微寒
※小麦全粒粉は「涼性」
1. 心の機能を高め、精神を安定させる
2. 体や口の渇きを止める
小麦粉は温め、小麦は熱をとる
小麦粉と小麦の違いは「四性」です。
薬膳には四性(熱・温・涼・寒)という分類があり、温めるか冷やすかを表しますが、
このモノサシでは、小麦と小麦全粒粉は微寒で体の熱をとり、精製された小麦粉は温性で体を温めます。
要するに、精製の有無によって四性が変わります。(皮は涼性、実は温性とされるため)
※ただし今後の研究によって変わる可能性はあるかもしれません
小麦は心に作用する
小麦粉と小麦の共通の効能は「養心」という薬効です。
養心とは文字通り心の機能を養うことですが、特に心血・心陰が不足した状況に適しています。
例えば、思い煩い、ストレスなどで心血や心陰は消耗します。すると胸の熱感、イライラ落ち着かない、不安感が強い、不眠などの症状が出現します。
薬膳ではこのような時に小麦を使い、心を養って精神を安定させます。
小麦は「しょうばく」という安神薬(精神不安を安定させる薬)でもあります。
例えば、甘麦大棗湯という漢方薬には小麦が配合されており、虚弱体質の人の心身の興奮状態をしずめる薬です。その他小麦は抑うつ感、精神不安、不眠などの治療の漢方薬に配合されます。