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【薬膳の効能】セロリ|イライラ・のぼせを鎮める「香りの薬」

薬膳では、セロリ(旱芹)は涼性の性質を持ち、高ぶった「肝」の熱を冷まし、血圧を安定させたり、イライラを鎮めたりする効能を持つ食材です。

独特の香りが「気」の巡りをスムーズにするため、春先の情緒不安定や、頭痛、のぼせのケアに非常に適しています。

セロリ

セロリの基本データ

性味:涼・甘・苦
帰経:肝・胃・肺
主な効能:清熱利湿・平肝止眩・解毒
分類:清熱

セロリの主な薬膳的効能

  • 臓腑や血の熱を冷ます : 清熱・涼血せいねつ・りょうけつ
    セロリは臓腑や血の熱をとる作用があります。専門的には肝熱、肺熱、血熱をとり、熱による各種不調を改善します。 例えば肝熱による目の充血や頭痛、肺熱による咳、血熱による各種出血などを改善します。
    逆に言えば、体が冷えている方は不向きと言えます。加熱したり温性の食べ物を合わせると良いでしょう。
  • 高ぶった気を鎮め、巡りを整える : 平肝潜陽へいかんせんよう
    セロリは独特の香りで気の巡りをととのえます。そして肝陽の上亢をおさえる働きがあります。 「肝陽上亢証」の背後には肝陰虚(肝血虚含む)があります。陰の不足で肝陽を制御できず、陽気が上に昇ってしまう現象です。 その結果、顔が赤く目が充血して頭痛、のぼせ、耳鳴り、動悸、不眠、怒りっぽいなどの症状が起こりますが、セロリはこのような状況で役立ちます。▶ 詳細は「肝」の講座でも詳しく解説しています。
 

💡 現代栄養学の視点:香りの成分「アピイン」
セロリ特有の香り成分「アピイン」や「セネリン」には、自律神経を整え、不安を和らげるリラックス効果があることが分かっています。カリウムも豊富で、塩分の排出を助けるのも特徴です。

適応
のぼせ・イライラ・高血圧
相性
イカ・あさり・トマト
注意点
胃腸が冷えやすい人は控えめに

講師のキッチンから

春になると、なんだかソワソワしたり、ついイライラしてしまうことってありませんか?そんな時、冷蔵庫にセロリがあったらサラダなどに使ってみてください。あの独特の香りとシャキシャキした食感が、気の巡りを活性化して頭に上がった熱をスーッと下げてくれる感覚……。感情を食材で整えるという、ちょっと不思議な方法です。

執筆者:Emiko Ohneda(胡桃の庭 講師)

セロリの薬膳・よくある質問

Q1. 葉っぱは食べられる?
A. 実は葉の方が香りが強く、気を巡らせる力も栄養価も高いです。刻んで炒め物やスープに活用しましょう。

Q2. 生で食べた方がいい?
A. 気の巡りをととのえたい場合は生のまま、または短い時間サッと加熱してスープや炒め物にするのがおすすめです。

Q3. 春以外に食べてもいい?
A. もちろんです。夏場の熱中症予防や、ストレスが多い時など、1年を通して「クールダウン」が必要な時や「気の巡りをととのえたい時」に役立ちます。

参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中医飲食営養学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献

効能を「知る」ことは第一歩。
次は、自分の体質に合う食材を選べる自分になること。そのための道筋があります。

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