【薬膳の効能】はと麦(鳩麦)・薏苡仁|むくみ・関節のこわばり・肌あれが気になる人に。
お腹がぽちゃぽちゃと水っぽく、むくみがちで体が重だるい、関節がこわばることも。薬膳では、はと麦は古くから「薏苡仁」という食薬として重用されてきました。麦という名前がつきますが、実際にはトウモロコシに近い仲間です。
はと麦は甘・淡・微寒で、脾・胃・肺・大腸に働きかけ、利水滲湿・健脾止瀉・清熱排膿の効能をもちます。

はと麦の薬膳プロフィール
帰経:脾・胃・肺・大腸
主な効能:利水滲湿・健脾止瀉・清熱排膿
はと麦の薬膳効能|わかりやすく
- たまった余分な水をさばき、湿を取り除く
- 脾を養い、下痢をやわらげる
- こもった熱を冷まし、膿を出す
たまった余分な水を捌き、湿を取り除く
薬膳では、はと麦の殻を取り除いたものを「薏苡仁(よくいにん)」といい、水分代謝をうながす利水滲湿の食薬に分類されます。脾(胃腸の消化吸収)を養いながら、体にたまった余分な水をさばく効能があります。
中医学では、体に湿気や水分がたまると、むくみ、関節のこわばり・痛みなど、さまざまな不調が現れるとされます。また胃腸が弱い方は、お腹がぽちゃぽちゃと水っぽくなることもあります。薬膳では、こうした”余分な水”による不調にはと麦を用います。
脾を養い、下痢をやわらげる
はと麦は、胃腸の働きが弱り、下痢をしやすい時にも向いています。
こもった熱を冷まし、膿を出す
はと麦は微寒で、余分な熱を冷ます性質があります。とくに湿と熱が合わさった状態(湿熱)に向くと言われ、薬膳では肌の不調や、化膿・炎症をともなう不調の養生に用いられてきました。
膿を排し、肌をすこやかに保つ働きから、古くから養生食としても親しまれています。
講師のキッチンから
私は、はと麦を少しまとめて下茹でしてから小分けにして冷凍し、いろいろなお料理に使っています。サラダや炒め物に入れると、お料理に”面白み”が出るように思います。
むくみ、筋肉・関節のこわばり、消化不良、水っぽい下痢、肌の不調
はと麦茶(日々の水分代謝の養生に)、下茹でして冷凍→サラダや炒め物に、はと麦入りスープ・お粥(胃腸の養生に)
妊娠中(とくに初期)の方は控えて(子宮収縮の作用が知られます)。
参考文献:『中医葯膳学』(中国中医葯出版社)、『中薬大辞典』、『中医飲食営養学』(上海科学技朮出版社)、『食材効能大事典』(東洋学術出版社)、その他古典文献
※ 本ページは中医薬膳の伝統知識にもとづく教育コラムです。中医学独自の概念・用語にもとづく表現を含みます。特定の効果を保証するものではなく、医療・診断・治療の代替を意図するものではありません。体調や服薬の個別判断は、医師・薬剤師等の専門家にご相談ください。





